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FUJIROCK EXPRESS 2018

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LIVE REPORTFIELD OF HEAVEN7/28 SAT

JOY-POPS

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© Photo by 岡部智子© Text by 岡部智子

Posted on 2018.7.28 17:34

大人による大人のためのロックンロール

JOY-POPSの二人のバッキング音が重なると、フィールドオブヘブンに歓声が沸き起こった。ザ・ストリート・スライダーズが解散して18年、“カメレオン”の聞き慣れた土屋公平(以下、公平)のリフに乗せて、村越弘明(以下、ハリー)の倍音の効いた声が重なり、二人が向かい合って目くばせし合うのを見られる日が再び来るとは思わなかった。拍手と次々と名前を呼ぶ声に二人の顔に笑顔が浮かんだ。あの二人が笑っている!

続く”すれちがい”で、冷たい風が吹き始めた。公平はワウペダルを踏み込んで18年前と同じように右足でリズムを刻み、ハリーはネックを握りしめるネックを上下させリズムにのっている。二人とも遠くを見ていた。目の前に広がる風景をどんな気持ちで見ているのか。そんな感傷に浸っていると、当時ライブ中に全くMCをしなかった二人が和やかに話し、度肝を抜かれる。

「スライダーズでデビューして今年で35周年なんだ。ハリーとはあちこち回って、フジロックに着いたよ。珍しいことなんで、メンバー紹介するよ」と公平がハリーを紹介すると、会場からは大きな拍手がおきた。「ルーツミュージックにこだわり続ける男、ファンキー土屋公平」と今度はハリーが公平を紹介する。二人とも笑いながら、どこまでも幸せそうな顔でいる。夢じゃないのだろうかと、目の前のハッピーな光景をただ受け止めていた。

“Angel Duster”“かえりみちのBlue”とスライダーズ時代の曲が続いたあと、今回のJOY-POPS始動にあたって公平がハリーに条件として出した新曲“新しい風”が披露される。もちろん、公平の新曲“デルタのスー”も演奏された。二人のボーカルが華やかな印象を与える、その3コードのブルースは解散後それぞれのソロ活動で培われた経験と、長年同じバンドで過ごしてきた二人の生み出すグルーヴが混ざり合って、極上のロックンロールに昇華していた。そこにはセンチメンタルのかけらも存在しない。JOY-POPSという新しいユニットの希望だけがあった。

ハリーが「踊れるやつやるぜ、覚えてるだろ?」という不敵な笑いを浮かべて、“Special Women”を紹介する。あの懐かしい公平のチョーキング音が聞こえると、客は前のめりで踊り出した。公平の、弦にピックをぶつけるアタック音が、リズム隊のいないこのユニットの打音となってビートを繰り出す。

“No More Trouble”“Back To Back”と畳み掛けるように演奏しながらも、ここにいることを心の底から楽しんでいるようだった。二人は青空の下で両手をつなぎながら観客からの「ありがとう」の声に笑っていた。変わらないまま、進化した二人。こんな大人のロックンロールを見せてくれて、本当にありがとう。

[写真:全10枚]

#TAGS : 7/28 SATFIELD OF HEAVEN

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